”中国のこと”をより多く理解できれば、それだけ中国生活が快適になります。
前回の中国の各省の違いに引き続き、今回は中国の言語についてご説明いたします。
日本で一生懸命中国語を勉強しても、役に立たない?! というお話になります。
参考記事
→ 『中国の省が違うと国が違うくらいの差??』
中国は、EU(欧州連合)のようにいろいろな国(各省)の集合体のような感じなのですが、
中国の各省で話される言葉も同じように大きく違います。
例えば、広東省と福建省は、隣り合っておりますがEUで隣り合っているドイツとフランスくらい違います。
そして、広東省の中でも”方言”のレベルを超えた違う言葉が存在します。
例) 広東語、客家語、潮州語 などなど
地元の人同士で話す時は、その地元の言葉を話しますが、別の省の人同士で話をする時は、
”普通話(プートンファー)”と呼ばれる、中国の”標準語”(共通言語)で話をします。
日本で俗に言う”中国語”とは、この”普通話(プートンファー)”の事です。
この”普通話”は、首都の北京で話されている”北京語”をベースに作られておりますが、
実際の北京語は、”R音”と言って舌を巻いて話す発音が多く、”普通話”のみを勉強した日本人が聞くと
”北京語”もかなり聞き苦しいところがあります。
”普通話”は、中国の共通言語で、中国のテレビなどで使われる言葉も基本この”普通話”なので
テレビを見ている中国人であれば、全員この”普通話”を聞いて理解できます。
(つまりリスニングはOKということ)
しかし、話すこと スピーキングは、中国人全員が話せるとは限りません。
(つまりスピーキングは、×〜△〜○ とレベルはさまざま)
中国の教育事情にも関係していますが、中国が貧しかった頃は、教育制度も発達していないため
特に年寄り世代では中国語の読み書きができない世代がいます。
その世代の人たちだと、地元の言葉はしゃべれても”普通話”がしゃべれない場合があります。
または”普通話”が話せたとしても、なまりが強すぎてわかりづらいなど会話にならない時があります。
若い世代の人々は、例え地元の学校で勉強したとしても”普通話”の教育を受けているので
比較的良好ですが、地元から一歩も出たことのないような人だと”普通話”を使う機会がないので
先ほどの年寄り同様、なまりが強すぎてわからないという事があります。
”なまり”についてですが、例を挙げます。
”日本”を中国語(普通話)で
”riben (リーベン)” と言いますが、
なまりのきつい人だと
”ズーベン”と言っているように聞こえます。
日本人が赴任するような場所は、基本的に地方から出稼ぎに来た人たちが集まるような都市部であることが普通なので、
”普通話”が共通語になっている場合が多いと思いますが、
地元色が強く地方から来た人がいない小さな会社だと、
もしかすると上海語とか広東語とかが共通言語の会社があるかもしれません。
日本で中国語を勉強する場合は、アナウンサーのような非常にきれいな発音の”普通話”ばかりを聞いて
勉強しますが、それだと実際の中国生活で遭遇する”普通話”以外の地方の言葉や
なまりのきつい中国語を理解するのに戸惑うと思います。

赴任前にNHKの中国語講座などでがっつり勉強することも必要なことだと思いますが、
この辺の中国事情や”なまり慣れ”をしないと例え中国語を勉強してもスムーズにコミュニケーションできない場合が
ありますので、やはり”習うより慣れろ!”の部分も大きいと思われます。
平均的な日本人であれば中国語はあまり聞きなれないと思うので、
このオンライン中国語の無料体験レッスンを受けてみて感覚を学んでみてもいいと思います。
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